「Webデザイナー 転職」で検索したあなたは、たぶん今の仕事に、うっすらと行き止まりを感じているんじゃないでしょうか?
デザインもコーディングも一通りできる。でも、この会社で次に何になりたいのかが見えない・・・。
僕も27歳のとき、まったく同じでした。デザイナー兼コーダーとして働きながら、年収は320万円。
「このままでいいのかな?」
と、ずっとモヤモヤしていたのを覚えています。
そこから3回の転職を経て、今はWebディレクターをしています。採用や面接もする立場で、これまで30人ほど候補者を見てきました。
この記事で話すのは、「デザイナー/コーダーの次に、どの道を選ぶか」と「なぜ僕がその道を選んだか」です。ディレクターを目指す具体的な手順や、「ディレクターって実際きつくない?」という不安は別の記事にまとめているので、ここでは“道の選び方”に絞ってお話しします。
デザイナー/コーダーが「次」に詰まるのは、自然なこと
まず伝えたいのは、あなたが転職を考えているのは、逃げでも甘えでもないということです。
僕が最初に転職を考えたのは、同じ会社で5年ほど働いた頃でした。理由は、今振り返るとこんな感じです。
- 業務がマンネリ化して、毎日が同じことの繰り返しに感じていた
- 仲の良かった人たちが、次々と辞めていった
- ノルマは求められるのに、達成しても見返りがなかった
- 次に進みたくても、その受け皿が社内になかった
当時いた会社は営業がディレクターを兼任していたので、「デザイナーの次」に進もうにも、進む先がそもそも社内にありませんでした。
こうやって並べると、どれも「今への不満」ですよね(汗)
でも、採用する側になって分かったのは、これは弱みじゃなくて「次に進みたい」というサインだということです。
この「辞めたい理由」を面接でそのまま口にすると、ただの不満に聞こえてしまいます。だから、なりたい姿に翻訳しておくといいです。
- 「達成しても見返りがない」→「成果がちゃんと評価に反映される環境で働きたい」
- 「次のキャリアが社内にない」→「デザイナーの先、ディレクターのような役割に進みたい」
事実は変えず、向きだけ変える。これをやっておくと、このあとの「どの道に進むか」も、すっと決めやすくなります。
デザイナー/コーダーの「次の道」を、どう選んだか
デザイナー/コーダーの次の道は、意外といくつもあります。僕の場合、現実的な選択肢としてあったのは、UI/UXデザイナー、フロントエンドエンジニア、アートディレクター、そしてWebディレクターでした。
一つずつ、なぜ選んだ・選ばなかったを、ありのままに話します。
UI/UXデザイナー ― 受けてみたけど、しっくりこなかった
UI/UXの道は、可能性としては十分にありました。以前いた制作会社でアプリ開発にも関わっていたので、エージェントから求人を紹介されたこともあります。
実際に面接も受けてみました。でも、いい感触が得られなくて・・・。話しているうちに「自分が進みたいのはこっちじゃないな」と感じたんです。ディレクターの方が合っている、という気持ちの方がずっと強かったのを覚えています。
フロントエンドエンジニア ― 得意なのに、極める道は選ばなかった
これは意外に思われるかもしれません。僕がいちばん得意だったのは、HTMLとCSSを使ったコーディングでした。だったら技術を深める道もあったはずです。
でも、JavaScriptのようなスクリプトを書くのは得意ではなくて、「これを極めるのは難しいな」と早めに見切りをつけました。コーディングの速さだけで勝負して年収を上げていく、というイメージも持てなかったんです・・・。
今になって思うのは、この判断は結果的に正解だったかもしれない、ということ。最近はAIの進化で、技術系の仕事がどんどんシビアになっていると感じます。あのまま速さで勝負していても、AIには勝てなかったかもしれません・・・。
アートディレクターか、ディレクターか ― 「やりたい」より「やれること」で決めた
実は、いちばん迷ったのがここでした。
デザイナー出身だったので、僕が最初に憧れた「ディレクター像」は、どちらかというとアートディレクターの方でした。外注さんにデザインを指示して、自分の想像より良いものが上がってきたとき、あのやりがいがたまらなくて。
でも、最終的に選んだのは進行型のWebディレクターでした。
理由はシンプルで、自分の強みがいちばん活きるのがそっちだったからです。「やりたい」で選べばアートディレクターだったかもしれません。でも僕は、「やれること」で選びました。
これは、道に迷っている人にいちばん伝えたいことです。
好きなことより、強みが活きる場所を選ぶ。そのほうが、入ってから評価もされやすいし、長く続きます。憧れだけで飛び込むと、あとでしんどくなることが多いかもしれません。
制作経験は、キャリアを広げる「武器」になる
デザイナー/コーダーからディレクターへ、と聞くと「未経験なのに大丈夫かな」と思うかもしれません。でも、制作を分かっていることは、そのまま武器になります。
僕がディレクターとして評価されたのは、派手なデザイン力ではありませんでした。以前いた制作会社で、サイトの構成案を作り、外注のデザイナーやコーダーを動かして、制作を最後まで回していた経験です。
今思えば、この「制作を回す段取り」は、ディレクションそのものでした。自分で手を動かして作ってきたからこそ、無理なスケジュールにはブレーキをかけられるし、作り手にも指示が伝わりやすい。
デザインができる、コーディングができる、で止めないこと。それを「制作を回せる」という言葉に翻訳してあげると、ディレクター向けの武器に変わります。
ちなみに、この制作経験は「ディレクターのきつさ」に耐える力にもなります。その話はこちらでまとめています。

遠回りが、いちばんの近道になる
僕は最初、直接ディレクターになろうとして一度つまずいています。
デザイナーからディレクターへ一足飛びで転職しようとしたのに、ディレクター職ではまったく決まりませんでした。
そこでいったんインハウスのデザイナーとして、別の会社に入りました。
自社ECの運用や紙の制作が中心で、いわば事業会社側の仕事です。でも、そこで「作る側」だけでなく「事業を運営する側」の視点が身につきました。
そして次の転職で、ようやく運用ディレクションの仕事に就けました。そのインハウスの会社に入ってから、だいたい1年半後のことです。
狙って一直線に進んだわけじゃありません。むしろ遠回りでした。でも、その回り道で視点が増えたからこそ、次でディレクションに手が届いた。結果的に、これがいちばんの近道だったと思っています。
だから、直接ディレクターで決まらなくても、そこで終わりではありません。近づける環境に入って視点を広げれば、次の転職でディレクションに手が届きます。
なお、この「なかなか決まらないつらさ」そのものについては、こちらで掘り下げています。
未経験からディレクターを目指す全体の順番は、こちらのロードマップにまとめました。
まとめ:道は「やれること」で選んでいい
最後に、要点をまとめます。
- 「次」に詰まるのは自然なこと。それは前に進みたいサインです
- 道はいくつもある。UI/UXもフロントもADも、僕は考えたうえで選びませんでした
- 選ぶ基準は「やりたい」より「やれること」。強みが活きる場所を選ぶと後悔しにくい
- 制作を分かっているのは武器。「制作を回せる」に翻訳する
- 直接決まらなくても、遠回りして視点を増やせばいい
僕自身、憧れ(アートディレクター)ではなく強み(進行型ディレクター)で道を選び、遠回りしながらここまで来ました。あのとき技術を極めなかったことも、今思えば正解だったのかなと思っています。
あなたのモヤモヤも、次に進むためのサインです。焦らず、自分の強みが活きる道を選んでいってください!
ディレクターを目指すと決めたら、次の一歩はこちらから。全体の進め方をまとめています。

