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Webデザイナーの将来性|AIに負ける人の特徴

「この仕事、この先も食べていけるのかな・・・。」

そう思って検索したことはありませんか?
出てくるのは「将来性はあります」という記事か、「AI時代は黄金時代です」という記事のどちらか。読んだあとも、なんとなくモヤっとしたままだったりします・・・。

僕はWebデザイナー側の道を降りて、Webディレクターになりました。いまは採用・面接する側にもいます(これまで30人ほど)。

その両方から見ていて思うのは、将来性の話はデザインコーディングを分けて考えたほうがいい、ということです。AIの波が来ている深さが、この2つでまったく違うんですよね。

この記事では、現場でAIをどこまで使っているのか、採用する側がいま何を見ているのかを含めて、僕が見えている範囲でお話しします。

目次

「Webデザイナーに将来性はない」と言われる理由

作るだけの仕事は、価値が下がった

テンプレートやノーコードのツールが増えて、小さいサイトなら自分たちで作ってしまう会社もあります。「作れること」そのものの希少性は、確実に下がりました。

ここは僕もそう思います。

増えすぎ、というより「ピンキリ」

「Webデザイナーが増えすぎている」ともよく言われます。採用する側にいる感覚としては、増えすぎというより、スキルの差がとても大きいという印象です。

同じ「Webデザイナー」でも、力量はピンキリなんですよね。うちも社内にデザイナーを抱えていますが、大きい案件になるとデザイン力の高い外部にお願いすることがあります。

厳しい話ですが、これが現実です。この記事でも、その前提は隠さずに進めます。

Webデザイナーの将来性は、デザインとコーディングで分けて考える

「Webデザイナーの将来性」と一括りにされていますが、デザインする仕事とコーディングする仕事では、いまAIが入り込んでいる深さがまるで違います。

僕はデザインもコーディングもやるWebデザイナーで、そのなかでもコーディングの比重が高いタイプでした。そして今は、デザイナーを採用する側にいます。どちらも見てきたので、そこは分けて話させてください。

コーディングの仕事はきつい?AIはもう実務に入ってきている

きつかったのは、単価でも納期でもなかった

きついと感じたのは、できない領域が来たときでした。

以前いた会社では独自のCMS(サイトを更新する仕組み)が入っていましたが、これは慣れてしまえばそこまで難しくありません。しんどかったのは、JavaScriptの対応が必要なプロジェクトにアサインされたときです。

実務でJavaScriptをあまり触ってこなかったこともあり、エンジニアの方に相談しながら、なんとか解決しました・・・。

僕が、コーディングを極める道を選ばなかった理由

僕自身、一番得意だったのはHTMLとCSSでしたが、JavaScriptは苦手でした。そこを極める道は選ばず、ディレクターへ移っています(そのときの選び方はデザイナーからディレクターを選んだ理由を書いた記事に書きました)。

いま振り返ると、あのまま速さで勝負していても、AIには勝てなかったと思っています。

要らなくなってきているのは「AIに任せきるコーダー」

とはいえ、コーディングの仕事がまるごと消えるとは思っていません。

うちの現場でも、コーディングの補助やGit(ソースコードの変更履歴を管理する仕組み)の操作にAIを使っています。ただ、これが万能かというと全然そんなことはなくて、勝手にテキストの内容が差し替わっていたりします。

実際、AIを信用しきって使った結果、Gitで事故が起きたこともありました。

つまり、出てきたものを確認して判断する人が要るということなんですよね。

だから、要らなくなってきているのは「全部をAIに任せるコーダー」のほうだと思っています。AIが書いたソースをちゃんと読んで、良し悪しを自分で判断できる人なら、専門知識を活かして補助的にAIを使う方向で生き残れるかもしれません。

なお、コーディングが分かること自体は、いまも効いています。僕はディレクターになってからも、この知識に助けられました。そのあたりはWebディレクターのスキルと資格について書いた記事にまとめています。

デザインの仕事はAIに奪われる?まだ余地はあります

一方のデザイン側は、体感がかなり違います。

AIに作らせると「Appleっぽいページ」になりがち

AIにデザインを生成させると、余白の取り方、写真や文字の置き方、サイト全体の構成が、どうも日本のサイトの感じになりません。

言葉にするなら、Appleっぽいシンプルなページになることが多い印象です。

ぱっと見はかっこいいんです。でも、中身が薄かったり、クライアントが求めているものとは違う、ということがよくあります。

細かい作り込みは、まだ難しい

難しいのは、このあたりです。

  • 余白の調整
  • 文字組みの調整
  • 装飾の使い方

特にバナーのデザインで感じます。限られたスペースの中で情報に優先順位をつけて、目に留まるように仕上げる。ああいう細かい詰めは、まだ人の手が要ると思っています。

ただ、同じバナーでも逆の動きが出てきています。うちは広告バナーを担当していないのですが、同じクライアントの広告を手がけている会社では、AIでバナーを大量に作って、そのなかから成績の良いものを選ぶというやり方をしています。ある程度型が決まっていて数が必要な場面では、これは有効なんだと思います。

つまり、丁寧に詰める必要がある領域は残る。でも、そこまでの質を求められない領域は、どんどんAIに奪われていくということです。

現場でも、デザインにはAIを使っていません

うちがAIを使っているのはコーディング周りで、デザインには使っていません。

上位に出てくる記事には「AI活用事例○選」のような紹介が並びますが、少なくとも僕のいる現場では、デザインの領域にはまだ波が来ていない、という感覚です。

なので、日本のサイトに求められる感じを汲み取って作れるデザイナーなら、まだ十分に戦えると思っています。

求められるものが「作る」から「決める」に変わるかもしれない

これは僕の予想ですが、AIによるデザイン制作のクオリティが上がってくると、デザイナーに求められるものも変わってくると思っています。

自分で手を動かすことよりも、アートディレクションに近いこと。方向性を決めて、出てきたものを選んで、修正指示を出す。そちらの比重が増えていくかもしれません。

そう考えると、いま「AIが作れない部分を作れること」に加えて、「良し悪しを判断できること」も効いてくるはずです。

ただし、誰にでも余地があるわけではありません

さきほど書いたとおり、デザイナーの力量はピンキリで、大きい案件はデザイン力の高い人に流れます。レベルが低いままだと、AIが進化していったときに淘汰される側に回ります。

つまり、デザイナー側に余地があるのは「AIが作れない部分を作れる人」であって、職種そのものが安全というわけではないんですよね。

【採用側】AI時代でも、見ているものは変わっていません

AI時代だから採用基準が変わったのでは、と思うかもしれません。でも、僕が見ているものは数年前とほとんど同じです。

  • デザイナー:ポートフォリオと、実際に作ったサイトのデザイン
  • コーダー:ソースコード。あとは自己申告になりますが、その制作に実際どれくらい時間がかかったか

見るのは、結局アウトプットなんですよね。

「AIツールを使えます」は、いまのところ加点にしていません

現場でAIは取り入れていますが、応募者が「AIツールを使えます」と言ってきたときに、それを評価に反映したことはありません。かといって、当たり前になっているわけでもない、という段階です。

それに、現場で使っている範囲を超えたツールまで使えたとしても、オーバースペックになってしまいます。その会社が使っていない領域のスキルは、活かしどころがないんですよね。

使えるに越したことはない。でも、それだけで通ることはない、というのが今のところの実感です。

Webデザイナーに向いてないかも、と思ったときに見るところ

ここまで読んで、しんどくなった人もいるかもしれません。

僕もそうでした。デザインが飛び抜けて得意だったわけでもなく、コーディングもJavaScriptができない。漠然とした不安を、ずっと抱えていました。

ただ、いま振り返ると、あの不安には別の理由もあったと思っています。

1社しか知らなかったんです。

自分のスキルが世の中のどのくらいのレベルなのか、比べる相手がいませんでした。だから「向いていないのかも」と思っていた部分が、けっこうあります。

向いていないと感じたら、まず自分の位置を確かめてみてください。一度、転職活動に動いてみて自分の市場価値を知るのもいいと思います。

実際に転職するかどうかは、そのあとで決めればいい話です。

実際に動くとなったら何から始めるのかは、未経験からWebディレクターを目指す転職ロードマップに流れをまとめています。

それでも、道を変えるなら

自分の位置を確かめた結果、別の道を考えたくなることもあると思います。

制作の経験は、捨てることになりません。僕はコーディングを極める道を選びませんでしたが、あのときの知識はディレクターになってからも効いています。

どんな道があって、僕がなぜディレクターを選んだのかは、デザイナーからディレクターを選んだ理由を書いた記事に書きました。UI/UXやフロントエンドと比べて迷った話もそこにまとめています。

まとめ

  • 将来性の話は、デザインとコーディングを分けて考えたほうがいい。AIの波が来ている深さが違う
  • コーディング側は、もう実務にAIが入っている。要らなくなってきているのは「AIに任せきるコーダー」
  • AIは万能ではない。勝手にテキストが差し替わるし、信用しきって事故が起きたこともある。だから判断できる人は残る
  • デザイン側は、まだ余地がある。AIに作らせるとAppleっぽくなるし、余白・文字組み・装飾の詰めは難しい
  • ただし、そこまでの質を求められない領域はAIに奪われていく。バナーを量産して成績で選ぶ動きはもう始まっている
  • これから求められるのは「作る」より「決める」かもしれない。方向を決めて、選んで、直す指示を出す仕事
  • 余地があるのは「AIが作れない部分を作れる人」。職種そのものが安全なわけではない
  • 採用側が見ているものは数年前と変わっていない。デザイナーはポートフォリオと実物、コーダーはソースコードと制作時間
  • 「向いてないかも」の正体は、比べる相手がいないことかもしれない

将来性があるかないかは、職種で決まるものではないと思っています。AIに任せきらず、出てきたものを自分で判断できるか。そこだけは、デザインもコーディングも同じです。

自分の位置を確かめたくなったら、まずは外の話を聞いてみてください。増やしすぎ注意!Webディレクター転職エージェント攻略を参考に、1〜2社に相談するところから始められます。

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この記事を書いた人

ぽてちきのアバター ぽてちき 現役Webディレクター/採用担当

新卒で内定ゼロ → デザイナー・コーダーを経て、遠回りしながらWebディレクターになりました。今は採用・面接する側として、30人ほどの候補者を見ています。
「ディレクターを直接狙っても決まらなかった」当事者だからこそ、採用側の視点で“遠回りしない転職”をお届けします。

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